ホームスパンのヘリンボーン柄マフラー【無染色】斜め正面
ホームスパンのヘリンボーン柄マフラー【無染色】正面
ホームスパンのヘリンボーン柄マフラー【無染色】横向き
ホームスパンのヘリンボーン柄マフラー【無染色】斜め正面
ホームスパンのヘリンボーン柄マフラー【無染色】手織り風景
ホームスパンのヘリンボーン柄マフラー【無染色】ロゴ入りの箱に入れてのお届け

旅する羊

ホームスパンのヘリンボーン柄マフラー【無染色】

通常価格 ¥25,300
単価  あたり 

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発送目安:ご注文から3週間以内に発送いたします。

【商品説明】

もこもこの羊毛100%を手で紡いで糸にし、はた織機で手織りした、すべて手しごとのホームスパンのマフラーです。
軽くて温かい優しい風合いで、着けていても疲れにくいのが特徴です。機械を使わない手紡ぎ手織りにより、空気をたっぷり含んだ糸に紡ぎ、羊毛にストレスを掛けずに織り上げています。
経糸(たていと)にはオフホワイトのコリデール種、緯糸(よこいと)にはグレーブラウンのロムニー種を使用、ともに染めを行っていない羊そのままの色でヘリンボーン柄を表現しました。年代や性別を問わずお召しいただけるデザインです。
長さはたっぷり約175cm(房のぞく)ありますので、ゆったり巻いて垂らしても、くるくる巻いて結ぶことも可能で、カジュアルにもスーツスタイルにもおすすめです。
昔ながらの足踏みの糸車と織機を使い、カラカラ、カッタンカッタンと静かな音を立てながら、手間ひまかけて丁寧に仕上げた一点物です。
岩手に100年以上、手から手へと脈々と受け継がれるウールの優しい味わいを、どうぞお楽しみください。

【商品サイズ】
長さ:約175cm(房10cm別)
幅:約23cm

【お取り扱い】
・ひっかけにご注意ください。
・保管の際、虫食いにご注意ください。
洗濯方法
ご自宅で手洗い可能です。またはドライクリーニングに出してください。
 ・中性洗剤(おしゃれ着用など)を溶かしたぬるま湯で優しく洗い、すすぎます。
 ・ネットに入れて1分ほど洗濯機で脱水し、形を整え陰干ししてください。
 ・乾いた後、形を整えながら当て布をしてスチームアイロンで蒸気をあてるとふんわり仕上がります。
●注意点●
縮んだりフェルト化したり風合いが損なわれますので、以下の点にご注意ください。
 ※40度以上のお湯を使わない。
 ※強くこすらない。
 ※他の物と一緒に脱水しない。
 ※アイロンを強く押し当てない。


【ホームスパンと旅する羊について】
~「家で(Home)、紡ぐ(Spun)」ホームスパン~
ホームスパンは明治期にイギリスから伝わりました。農家の冬の稼ぎを支える産業として取り入れられ、やがて戦時中のウール製品供給のため、日本全国に広まりました。昭和初期頃にかけて技術や生産量は右肩上がりに向上しました。しかし、世の中が高度経済成長の工業化・大量生産一色に染まっていくと、この手しごとの産業は見る間に市場の隅に追いやられ、作り手も使い手も離れていきました。
しかし岩手の地に根付いたホームスパンの文化は、ヒトからヒト、手から手へとその技が伝承され、全国で唯一ホームスパンが産業として残る県となりました。
ホームスパンという文化は岩手の営みの中で愛され、決して途絶えることなく今日まで生き続けてきました。そして今、この文化に脚光が集まりつつあります。県内で羊を飼い羊毛(i-wool)と食肉を地場産品としてブランド化し展開する事業を県が支援したり、岩手が誇る南部鉄器や漆器などの工芸品と並行して手しごと市やクラフト市が開催されたり、2020年には盛岡を舞台にしたある家族の出来事を、ホームスパンを切り口に描いた小説『雲を紡ぐ』(著・伊吹有喜)が直木賞にノミネートされ注目を集めたり…。様々な分野で熱が高まっています。

~手しごとを大切に、後世に~
日本には多くの伝統工芸品や民芸品が、全国各地に存在します。
それぞれの土地の風土や人の営みの中で技が伝えられ、時の流れの中でアップデートされ、実用的で美しい姿を湛えて今日を生きています。しかしその一方で、人の営みが技を必要としなくなり、途絶え、忘れ去られたもの達も少なくないでしょう。

一昔前は、暮らしに必要な物は自分自身や身近なコミュニティーの中で拵えるものでしたが、今ではすっかり必要な物は買い揃えるのが当たり前となりました。
経済の面から見ればこのこと自体は悪くないのでしょうが、私は当たり前になり依存している現状に不安を覚えます。工場や流通がストップすれば為す術がありません。もちろんそんな未来は来ないに超したことはありませんが、数年前には夢にも考えなかった、“ウイルスでの世界の停止”を実際に経験すると、ないとも言いきれないのが現実です。
そんな中でも、ブレずに人々を生かしてくれるのが自然を活かした地産地消だと思うのです。食を生産する農業や漁業、昔ながらの燃料である炭、そして職人の手がける民芸品・工芸品や道具、住居なども地産地消です。グローバル化が進むまでは、地域で作られる産品の上に日本人の生活は成立していました。これはまさに自然を生き抜く術だと思うのです。だからこそ、自分たちの子どもや孫たちに、たくましく生き抜く術をバトンとして渡したいのです。それが今を生きる責任の一つの形だと思うから。
そして私は、ウールの織物をバトンに選びました。原料の羊毛は羊の命を奪わず、紡いで織り上げる工程では電気を使用しないホームスパン。この優しくて温かい文化を絶やさず継承していくために、1点でも多く「素敵!」と思っていただける商品を生み、1人でも多くの方へお届けすることを使命に、旅する羊は今日も羊毛と向き合います。